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二個目です。順番飛ばしだけどまあいいか。
今日は「3:野宿」より。デュラン兄さん一人称。
ふわりと浮き上がるような感覚のあと、木のはぜる音が聞こえてぼんやりと目を開けた。浅い眠りの縁を漂っていた意識が、ふらふらとこちら側へ戻ってくるのを感じる。
何の気無しに頭と体の向きを僅かにずらすと、俺の斜向かいに座ったリースがのんびりとした調子で小枝を火に放り込んでいた。そのすぐ隣に、俺とリースの間に挟まるような状態でシャルロットが丸くなっている。リースとシャルロットの明るい金髪が炎の色を映して橙色に染まっていた。今晩は月がない。周囲に黒々とした闇が広がる中、二人のいるそこだけが不思議に浮き上がって見える。
すると、俺の気配を察したらしいリースが手元から顔を上げてこちらを見やった。どうしたの、とでも言いたげなその様子に、俺は半覚醒のまま口を開く。
「・・・もう、時間なんじゃねえのか?」
起き抜けの、掠れ気味かつ少々呂律の回らない問いかけにリースは軽く頭を振った。まだいいから寝てて、と静かな声が返ってくる。俺はなかなかうまく回ってくれない口で、時間になったら起こせよ代わるから、とかなんとか言ったような・・・言わなかったような。
まあたぶん何かそういう感じのことを言ったんだろう、リースが頷くのが目に入った。おやすみなさい、と声をかけられ、全身からずるずると力が抜けていく。
────なんだって俺はこんなことで妙に安心して幸せな気分になってるんだ。そう思ったところで意識が途切れた。
Fin.
「闇夜のオレンジ」
inspired by 「デュラリーに関する100のお題 No.03:野宿」
短いけどなんかちゃっちゃと打てたやつ。
兄さんリラックス状態。んな無防備なことでいいのか。